「青い頭の雄牛」

 

初演 2003年2月 ザ・スズナリ

パパ・タラフマラ演出家小池博史が、自作自演で、舞台に立つというパパ・タラフマラにとっての異色作。
登場人物は2人。気弱な一人の男と、その男の想像力が生み出した幻想の少女。少女 は時には老婆として男の前に姿をあらわし、現実と虚構のはざまで男を惑わせる。「キチガイ博士の異常な愛情」を描いた(ほぼ)一人舞台。
孤独の中にたたずむ男と、男に常につきまとう「女」の記憶。
ある時、男は雄牛の夢を見た。もがく男の前に、現れては消える雄牛。「女」に対する切なく、狂おしいばかりの愛情は、行き場のないまま男を駆り立てる。 男は、男以外の何者かになれる気がした。
演出家が自ら舞台に立ったときに何が見えるか。新たなパパ・タラフマラの作品創造へと繋げていくための実験的作品。

 

■作・演出・振付:小池博史
■音楽:オノ・セイゲン
■美術:小池博史、松島誠
■オブジェ:田中真聡、宮木亜弥
■映像:佐々木成明
■衣裳:浜井弘治
■照明:福田玲子
■宣伝美術:葛西薫 池田泰幸 安藤隆
■作画:MAYAMAXX
■出演:小池博史、あらた真生